『加齢臭って?原因を知って臭い対策!』

周りから加齢臭を何とかして欲しいと言われて悩んでいる方は、少なくないのではないでしょうか。もっとも、その臭いがどのようなものなのか、自分では認識できていないというケースは珍しいことではありません。そこで、加齢臭について、その原因や対策をご紹介します。

 

 

「加齢臭とは?どんな臭い?」

 

加齢臭というのは、年齢を重ねるにつれて発するようになる中高年の方に特有の臭いです。その特徴は人によって捉え方が異なりますが、一般的に古本や枯草のような臭いであるとよく言われます。それ以外には、ろうそくや腐ったチーズのような臭いがすると言う人もいます。多くの場合は不快な臭いとして語られる加齢臭ですが、中にはこの臭いが好きだという人もいます。人の好みは千差万別ですので、必ずしも全ての人が加齢臭に対して否定的なイメージを持っているわけではないという点を頭に入れておくと良いでしょう。

 

「加齢臭のメカニズムと原因臭」

 

加齢臭の原因はノネナールと呼ばれる物質であるとされています。私たちの皮膚の中には、もともとパルミトレイン酸という物質が含まれており、年齢を重ねるにつれてその含有量は増えていきます。また、同様に皮膚が酸化して生じる過酸化脂質の量も増えていき、この2つの物質に皮膚常在菌が作用して引き起こされる酸化・分解現象によってノネナールが発生するのです。このノネナールが発する何とも言えない独特の臭いが加齢臭と呼ばれるものの正体です。加齢臭は皮脂が多ければ多いほど強くなるため、頭や首の後ろ、胸元、脇の下、腹部などが特に発生源となりやすい場所であると言えます。

 

 

「加齢臭の予防と対策」

加齢臭はどのように予防したり、対策を講じたりすれば良いのでしょうか?

 

身体の内側から対策【臭いの発生を抑える】

 

動物性脂肪の摂取量を抑える
 代わりに大豆などの良質な植物性脂肪を多く摂るようにする
酸化抑制効果のある食品の摂取
 ビタミンCが豊富な柑橘類やポリフェノールを多く含む胡麻などをたくさん食べる
過度なアルコール摂取を避ける
 一日の適量の飲酒を心がける
睡眠の改善
 質の良い睡眠をとることで恒常性を保つ
適度な運動
 週に230分程度の運動を心がける
ストレス解消
 過度なストレスを溜めないように日々出来るストレスの発散を心がける

体質改善をはかることで加齢臭が発生しにくくなります。

 

 

身体の外側から対策【臭いを除去する】

 

体を清潔に保つ
 朝晩のシャワーや入浴で、余分な皮脂や汗を洗い流し、清潔に保つ
肌着や枕やシーツは念入りに洗濯
 ニオイの原因物質は衣服にも残るのでこまめなクリーニングを心がける
外出先でも汗を拭きとる
 皮脂や汗をこまめにケアして清潔に保つ
デオドラント製品を使用する
 加齢臭に対応したデオドラント製品が数多くありますので、自分に合う物を使用してみる

 

「アロマで出来る加齢臭対策」

 

アロマの中和消臭≫

50代男性からは加齢臭の原因となるノネナールが多く、40歳男性にはミドル脂臭の原因となる「ジアセチル」が多いようです。年代によって発生する嫌なニオイが違いますが、天然精油成分の香りは、香りを被せる「マスキング法」ではなく、殺菌・抗菌などの薬理作用を活かして、体臭などの臭いを「中和消臭」するデオドラント効果を得られます。
さらに清潔感のある爽やかで心地よい香りで加齢臭、ミドル脂臭対策ができます。

*「中和消臭」=悪臭物質と天然アロマが接触・結合することで無臭の物質に変化する。

また、加齢臭の原因であるノネナールはストレスにより分泌量が増える可能性があるため、アロマでリラックスすることでノネナールの分泌量自体を抑える効果も期待できます。

香り成分「リモネン」が効果的≫


ノネナール(加齢臭)やミドル脂臭対策には、柑橘系の精油が効果的だといわれています。柑橘の皮に多く含まれている香り成分「リモネン」が生臭さや嫌なニオイを防ぐのに秀でているからです。
例えば、レストランなどで用意されているフィンガーボールにはレモンの果汁を絞って入れたぬるま湯が入っていますが、このお湯で指をすすぐと、指についた魚介類などの嫌なニオイが消えてしまいます。
柑橘を圧搾法でで抽出した精油には「リモネン」という香り成分が多く含まれていて、抗菌・殺菌、消臭効果があるので、加齢臭などの嫌な臭いを取ってくれるのです。

 

 

 

「加齢臭とミドル脂臭の違い」

 

加齢臭と同じく年齢を重ねるにつれて強まっていく臭いの一つに、ミドル脂臭と呼ばれるものがあります。両者は度々混同されるケースがありますが、前述のように加齢臭がノネナールを原因とするのに対し、ミドル脂臭はジアセチルという物質が原因となっており、実際には別物です。このジアセチルは、皮膚上にあるブドウ球菌が汗に含まれる乳酸と作用して発生すると考えられており、その臭いはノネナールよりも強く、かつ空気中に広がりやすいと言われています。わずかな分泌量でも強い臭いを発するので、その点では加齢臭よりも厄介であると言えるでしょう。

 

 

「在宅勤務時は加齢臭が強くなる!?」

 

ある製薬会社が行った調査によると、出勤時と比べて在宅勤務時の方が加齢臭が強くなるという結果が出ています。一般的に、在宅勤務時は運動量が少なくなるため、皮脂の分泌量が減って加齢臭も弱まるのではないかと考えられていたので、必ずしもそうではないということを示すものとして注目すべき調査結果と言えるでしょう。また、調査結果の中では、在宅勤務時にノネナールやエチルヘキサン酸が多くなるという事実も明かされており、それが加齢臭が強まる原因であるとされています。在宅によって運動量が減っても、加齢臭は弱まるどころかむしろ強くなるので、臭いが気になる人はその点を頭に入れた上で対策を講じるようにしなければなりません。

 

 

 

加齢臭は誰でも対策することができる

加齢臭は、ノネナールと皮脂の過剰分泌によって引き起こされる生理現象なので、男女を問わず年齢を重ねれば誰にでも起こり得るものです。一方、食事や生活習慣を見直したり、臭い対策をする事で徐々に改善できるものです。もし周りから臭いが気になると言われた場合は、まずは出来る事から対策してみてくださいね。