『食習慣で血液をサラサラに!』

「食生活や運動習慣に気を付けて、血液をサラサラにしましょう」といわれたことはありませんか。多くの方は、サラサラした血液は健康、ドロドロした血液は不健康というイメージを持っているでしょう。
今回は、血液をサラサラにしたほうが良い理由、サラサラにするための食習慣について紹介します。

 

1.健康な血液とは?」

ここでは健康な血液の状態について解説します。

 

1-1.血液サラサラとは?】

血液がサラサラとは、血液中に糖や脂質が過剰に含まれず、血液の役割である酸素や栄養素の運搬がスムーズに行なわれている状態です。サラサラな状態が保たれることで全身に酸素や栄養素が滞りなく運ばれます。ホルモンを必要なところに届けたり、細菌やウイルスを退治するための免疫細胞を運んだりすることも、血液の大切な役割です。さらには、二酸化炭素や老廃物など不要なものを回収する働きも促進されます。
また、血液がサラサラの状態を保つことで、肌や髪の毛の健康維持にもつながるとされていることから、見た目の若々しさにも関与しているといえるでしょう。
血液がサラサラであるということは、健康と美容を守るうえで大切な条件です。そのため、多くの方が持つ「サラサラした血液は健康」というイメージは、基本的に正しいといえるでしょう。

 

1-2.血液ドロドロとは?】

血液がドロドロしているのは、血液中に糖や脂質が過剰に含まれて粘度が高くなっている状態で、このままでは血管の中をスムーズに流れることができません。
血液中に含まれる糖は、増えすぎると血液の流れを悪くする要因となる中性脂肪に変わる物質です。中性脂肪は、さらに悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールに変化し、血管壁に蓄積して血管を細くしたり、血管壁を硬くしたりします。

 

 

2.血液サラサラは食事から作られる」

血液は食事の影響を受けやすく、食事内容によってサラサラになったり、ドロドロになったりするとされています。そのため、血液をサラサラにするには、食生活を改善することが大切です。
ここでは、血液の状態を良くするための具体的なポイントを紹介します。

 

2-1.糖質を摂りすぎない】

血液をサラサラにするために、食事で摂取するコレステロールの量を減らそうとする方も多いでしょう。しかし実は、食事でコレステロールを摂りすぎたからといって、それがストレートに血液中のコレステロール値に反映されるものではありません。
体内にあるコレステロールのうち、食事から取り入れられるのは約23割で、残りの78割は肝臓で糖質や脂肪から合成されます。そのため、大事なのは、糖質を多く含む食事を控えることです。
摂りすぎた糖質は中性脂肪に変換され、さらにコレステロールへと分解されますが、コレステロールにもHDL(善玉)コレステロールと、LDL(悪玉)コレステロールとがあります。
糖質を摂りすぎて中性脂肪が過剰になると、HDLコレステロールが減少してLDLコレステロールが増加するため、血液の状態悪化をまねきやすいでしょう。血液をサラサラにするには、糖質の摂取量に気を付けながらバランスの良い食事を心がけてください。

 

2-2.DHAEPAを摂取する】

糖質を摂りすぎないことに加えて、DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)を摂ることも推奨されています。
DHA
EPA不飽和脂肪酸の一種で、青魚に多く含まれる物質です。DHAは血管の弾力性を保ち、コレステロール中性脂肪を減らすことで、EPAは血小板によって血液が固まるのを防ぐことで血液をサラサラにします。

 

2-3.食物繊維を摂る】

食物繊維には、血糖値の上昇を抑え、コレステロール値を下げる働きがあります。さつまいもや切り干し大根、ごぼうなど、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に取り入れましょう。

 

2-4.緑黄色野菜を摂取する】

緑黄色野菜とは、にんじんやかぼちゃなど、100g当たり600μg以上のカロテンを含む野菜です。カロテンには抗酸化作用があり、血液がドロドロの状態になるのを促す活性酸素の働きを抑えると考えられています。
また、カロテンの他に、良質な血液を作るために必要なビタミンやミネラルを豊富に含んでいることも緑黄色野菜の特徴です。

 

 

3.血液サラサラに役立つ食習慣」

血液をサラサラにするためには、食べるものだけでなく食べ方にも気を付けることが大切です。

 

3-1.早食いにならないよう心がける】

早食いをすると血糖値が急激に上がり、中性脂肪が増えやすくなってしまいます。食べすぎを防ぐためにも、ゆっくりと良く噛んで食べましょう。

 

3-2.3食きちんと食べる】

食事は一日3回、規則正しく摂るのが理想です。朝食を抜く、3食分を一回でまとめて食べる、就寝前に飲食するなどは、肥満につながります。

 

3-3.血糖値が上がりやすいものを最後に食べる】

ご飯やめん類など、糖質の多い食品は血糖値を上げやすいとされています。血糖値の急上昇は中性脂肪の増加につながるため、野菜や海藻類などを先に食べ、次いで肉や魚、最後にご飯やめん類の順に食べるよう意識しましょう。

 

 

「血液をサラサラにするためには規則正しい食生活を」

血液がサラサラな状態が良いとされるのは、酸素や栄養素の運搬がスムーズに行なえるためです。

血液をサラサラな状態に保つためには、食事の内容や食べ方を工夫することが大切です。糖質の過剰摂取を控え、DHAEPAを多く含む食べ物、緑黄色野菜などを積極的に摂りましょう。また、早食いをせず、3食きちんと食べることも効果的です。